売上をアップさせるヘッドライン(その2)
FROM:テッド・ニコラス
前回から、素晴らしいヘッドラインの作り方についてお話ししています。
前回は、商品を吟味しベネフィットを確認することの重要性について話しました。
今回は、ベネフィットを成功に結び付ける戦略について話しましょう。
最強のベネフィットをとらえる
ここで、ベネフィットをとらえる素晴らしいテクニックを紹介しましょう。
名刺サイズの情報カードを使って、各カードに1つずつベネフィットかフィーチャーを書き出します。例えば、もしその商品が本やCD/DVDであれば、その中のページや文章から、いくつかのベネフィットやフィーチャーを抽出し、1つのカードにつき1つのベネフィットかフィーチャーを書いていくのです。この商品の吟味の全工程でこれを行っていきます。
この作業が完了したら、情報カードを見直しましょう。このカードは75枚、100枚、場合によっては200枚以上になることも考えられます。その中からより優れたベネフィットを選び出します。そして、さらにその中から最強のベネフィットを探すのです。
あなたが選び出したベネフィットは、あなたがコピーを書く際の手助けとなります。言いかえるなら、あなたのメッセージ全体をベネフィットで表現することができるのです。
つまり、あなたが見つけた最強のベネフィットが最高のヘッドラインとなるのです。
情報カードに記入するときはただの思い付きだったかもしれません。しかし、あなたが沢山の情報カードの中から選び出したベネフィットは、あなた「独自の販売提案」、つまり、あなたのUSP(Unique Selling Proposition)になるかもしれないということです。
もし、あなたが優れたベネフィットを選び出すことができれば、お金持ちへの道を歩み始めることができます。マーケターとして大金を稼ぎ始めることができるのです。何故でしょうか?
それは、多くのマーケターは自分たちの商品の優れたベネフィットを選び出すことができずにいるからです。
コピーを書くときは、最強のベネフィットを選び出すことを優先順位の第1位に持って来るべきなのです。
隠れたベネフィットを見つける
さて、私の使うヘッドラインは、商品そのものを観察して作ったものばかりではありません。そのやり方でヘッドラインを書くことで、私はダイレクトマーケティング史上で最大の成功を収めたことがあるのです。
そういうとき、私は自分自身にこう問いかけることにしています。
「もし、自分に神のような力があって、お客がこの商品に求める最大のベネフィットを彼らに与えることができるとしたら、それは何だろう?」
例えば、私は『法人書式ひな型完全ブック』という本を書きました。その本を売るために、私は見込み客にこの本のベネフィットに対して心躍るほどの興味を持たせたかったのです。
どうすればそうできるでしょうか。どうすれば、私の商品を他のものと差別化できるでしょうか。どうすれば、いかにも退屈しそうな書式ひな型の本を、わくわくするようなものにできるのでしょうか。
そこで、私は自分自身に向かってその質問を投げかけてみたのです。
そうすると、企業家は書式のひな型についてはさほど気にしていないということがすぐにわかりました。彼らが欲しがっているのは、それを使うことから来るベネフィットなのです。
ところで、彼らは誰よりも税金の支払いを嫌っており、のどから手が出るほど欲しいものは、自分の企業の非課税特権を守ることです。そこで、私は、次のようなヘッドラインを思いつきました。
「IRS(米国国税庁)が突然御社の非課税特権を一掃したらどうしますか。」
実は、この本は企業を守るのに十分な記録を保持することの重要性について談話を掲載していますが、IRSが特権を取り上げることについては何ひとつ触れていません。しかし、この本を活用することによって特権を取り上げられることがないよう対処することができます。それこそが、私がこれを隠れたベネフィットと呼ぶゆえんなのです。
つまり、商品が持っている直接的なベネフィットをメッセージに入れるのではなく、そのベネフィットから導かれる更に奥にあるベネフィットを見つけて前面に出すのです。それが、お客の心を掴み、商品に対する関心へとお客を引き寄せるのです。
大成功、うまくいった!
その結果はどうなったと思いますか。1979年以来、この本は1冊あたり70円で19億8千万部売れました。そして、この本は今日に至っても、同じように良く売れているのです!
ここで、「隠されたベネフィット」のヘッドライン戦略について一つ警告があります。
あなたの商品が実際にちゃんとヘッドラインの約束を果たしていることを確認してください。もし、ほんのちょっとでも果たしていないようであれば、商品を変えるかヘッドラインを修正しましょう!
そうすれば、あなたは、約束通りのベネフィットを提供していることになりますし、そのベネフィットをセールスアピールに付け加えることができるからです!
私が書いたヘッドラインの別の例です。『75ドル未満で弁護士なしで会社を作る方法』という商品に対して、
- 「世界の8番目の不思議」
「あなた個人で税金革命を遂行しよう」
「平凡な人間に富をもたらす唯一の方法」
「究極の税金の隠れみの」
など、何一つ直接的なことをメッセージに入れませんでしたが、それでも、販売数は記録的なものになりました。いちばん大当たりしたのは「究極の税金の隠れみの」でした。
このテクニックを使ったもう1つの例は、次のヘッドラインです。
「あなた個人の財産があなたの会社に不利な判決のために没収されたらどうしますか?」
これは先ほどの商品『法人書式ひな型完全ブック』のヘッドラインです。
ヘッドラインを書く際には、「隠されたベネフィット」のテクニックを使いましょう。そして、あなたの売上が急上昇する様子を眺めましょう。その際、次のことを忘れてはなりません。
できるだけたくさんのヘッドラインを書くのです。
テスト、テスト、テスト
最終的なメイン広告のヘッドラインを決める前に、やるべきことがあります。
一番反応が高く最も利益が上がるメイン広告のヘッドラインを決める前に、複数のヘッドラインをテストしなければなりません。その効果を見極め、最も効果的なヘッドラインを選ぶためです。
そして、メイン広告のヘッドラインを決めた後も、更にテストを続けることが必要不可欠です。
どんなヘッドラインも最終的には飽きられるので変える必要がありますが、急ぎ過ぎてはいけないからです。
ヘッドラインがまだ機能しているのであれば変えてはいけません。新しいヘッドラインの結果が前のヘッドラインの結果を上回らない限り、何があっても絶対にヘッドラインを変えないことです。それを見極めるためにテストを続けることが必要なのです。
次回は、ヘッドラインの効果を上げるポイントについて話しましょう。
―テッド・ニコラス
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タイトルとサブタイトルは購入者がどのようなターゲットか明確にした後に選択した方が賢明だと思います。お金がない人は「如何に金持ちになるか」に興味があるけれどもすでに資産がある人は「如何に節税するか」に
関心があるものです。また、どちらのターゲットをメインに商品を売るかという選択もありますね。資産のある人はお金の支払い能力がある半面意外とケチだし購入にあたって厳しいし、名簿も高い。逆にお金のない人は
支払い能力に問題が一見ありそうだけど自分に信用がないと自覚しているからこそ支払いをし、購入にあたっては金持ちより甘いし、大勢いて名簿も安い。ある上場企業創業者は「大衆から金を取るのが儲かる秘訣だ」と
言った人がいました。
いつもマンダラートやマインドマップを使って
ベネフィットを導きだしていますが、
カードなら机において並べ替えもできますし、
より簡単ですね。
シンプルですが、実戦的です。
カードは単語帳でも代用できますから、
手軽ですし・・・
お客さんの気持ちになって・・・
というのは簡単ですが、現実問題、お客さんの
心の奥まではなかなか分からず、ついつい表面的な
セールスポイントを並べたコピーになりがちです。
様々なツールによって、完成度を上げることが
何より重要ですね。