2つの理由...

FROM:寺本隆裕

先週水曜日の記事で、

「世の中の多くのビジネスは、素晴らしい商品やサービスを提供したいという思いからビジネスをスタートしている。だから、世の中には素晴らしい商品やサービス、素晴らしい会社がたくさんある。でも彼らはその商品を「セールス」したり「マーケティング」をすることよりも、その商品やサービスを提供する事をやりたいのだ。我々コピーライターは、その素晴らしい商品を、求めているお客さんに届ける「架け橋」になるとても楽しい役割だ。」

という話をしました。

そして、いい商品を扱っているある社長さんの話を例として出しました。

この記事についてメンバーのあびこさんから、こんなコメントを頂きました。。。

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大変面白く拝見しました。
その為,より理解したく質問させて頂きます。

冒頭の社長の会社の製品はなぜもっともっと売れない(売ろうとしない)のですか?

自社製品について誇りを持っていらっしゃるので、現在より売ろうとして宣伝はしないということなのでしょうか?
それとも単に宣伝下手だというお話しなのでしょうか?
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あびこさん、ありがとうございます!

こういう疑問がわくのも当然かもしれませんね。
なんで、競合よりも自分の方がいい商品を扱っているとわかってるのに、それをもっともっと宣伝しないのか??

理由は大きく2つあります

1.技術的な問題

あびこさんのコメントの通り、スパッと言ってしまうと「宣伝下手」ということです。広告を作るとか、マーケティングをする、というようなものは、ビジネスの分野の中でも専門的なものです。

本人(社長)はもちろん自分の出来る範囲のことをやっているのですが、それでも宣伝を専門にしている人の作る広告には勝てない場合があります。専門家は一日中宣伝の事を考えているのに対し、社長は宣伝の事も社員のことも商品の事も会計の事も、、、あらゆることを考えています。

当然入ってくる情報の量も、実践の量も違います。そのハンディキャップは大きいでしょう。周りの宣伝の専門家が作ったものと対抗しなければいけないわけですから、当然、相対的に「宣伝下手」ということになってしまいます。

2.マンパワーの問題

もう一つは単純に、マンパワーの問題です。社長の時間は限られているし、かといって広告宣伝専門の従業員を雇い入れる余裕(金銭的、時間的、労力的)もない、というのがあります。また、社内にそういった広告宣伝や営業のスキルを持った人を育てたとしても、社長にとって、彼がやめてしまったり独立してしまうと、また売上が立たなくなるというリスクを抱える事になります。(こういった話は実際に社長さんから聞く事です。だから「育てるのが怖い」と言っている方もいます。もしあなたが社長なら、同じように感じているかもしれませんね。)

「広告代理店」というビジネスが成り立つのは、このマンパワーの点が大きいと思います。自分たちでやった方がうまくできる、とわかっていても(だって自分たちほど代理店は自分たちのビジネスを理解していないし、真剣じゃないから)、広告代理店に任せるのは、手が足りないからです。

そう言う意味で、社長の代わりに商品をプロモーションしてくれるコピーライターは、とても貴重な存在だと思いませんか?

駆け出しのコピーライターがクライアントを獲得するためには、「2」のマンパワーのところをアピールするのもいいかもしれません。広告やプロモーションのためにもっと時間とパワーをかけるべきだと理解している社長にとって、例えば「成果報酬でやりますよ」、なんてオファーはとても魅力的ですよね。

ヒントになったでしょうか?

寺本隆裕

PS
最近、新しく小冊子を作りました。スパイ・ダンケネディ・コピーのメンバーにはもうすぐお届けしますが、その中に、コピーライターがクライアントを獲得するためのセールスレターのスワイプファイルを2つ載せています。ぜひ活用してください。

もしまだメンバーじゃないならこちらから。。。

http://www.theresponse.jp/dankennedy/spycopy/


Facebookにコメント

  1. 石川 さん: 2010年06月04日 12:38

    お客さんと話しをしていると、もっと積極的にやればいいのに
    と思うときが何度もあります。
    受身的な販売姿勢というか?

    それをサポートしてあげるのがコピーライターなんですね!
    売れてないけど、いい商品!に出会ったら、自分で売っちゃえばいいのかも?なんて思いました。

  2. 橘高哲朗 さん: 2010年06月01日 00:19

    =====
    だから「育てるのが怖い」と言っている方もいます。
    =====

    こういった話は私もよく聞きます。
    コピーライターとして商品ではなく自分自身を売り込んでいく
    という視点でのお話は参考になります。

  3. 真崎四郎 さん: 2010年05月31日 21:53

    その社長さん

    シュガーマンの本
    「10倍売る人の文章術」

    読めばいいのに…宣伝下手ならなお更。宣伝上手になるでしょうに。

    私は今読み始めました。(私は社長じゃないです)

  4. SMILE さん: 2010年05月31日 12:48

    人は得意分野で勝負をした方が良いと思います。営業が得意な人は営業で、開発が得意なら開発で勝負する方が結果も出やすいでしょう。社長の仕事はすべての責任をとる事で、宣伝が得意でない方は多いかもしれません。広告のことを考え続ける人は、広告が好きでないとできませんね。仕事以外でも何でもそうだと思いますが、「好きこそものの上手なれ」ということでしょうか。

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