ゴシップ誌の話題は数字を伸ばす

ジョン・カールトン

From:ジョン・カールトン

みなさん、よく聞いてください。

マーケターのみなさんに、
家で考えてきてほしいことがあります。

 
こんな話があります。

長年の間、トップクラスの
コピーライターたちのほとんどは、
魅力的な広告を書く秘訣を
進んで明かしてきました。

彼らが明かしたのは、
『ナショナル・インクワイアラー』の
ようなゴシップ誌のヘッドラインが
数ある教材の中でも最良のものだ
という、不愉快な、
しかしありがちな事実でした。
この話は、セミナーのスピーチで
私が必ず触れるエピソードと
なっています。

 
ゴシップ誌をご覧になってください。
アメリカの人々が何に本当に
興味を持っているかが分かるでしょう。

ゴシップ誌は今なお「本物の」新聞や
雑誌をはるかに超える天文学的な部数が
売られています。
競争にすらなりません。

 
そしてヘッドラインを書くライターは、
何が売り上げを伸ばすのかということに
細心の注意を払っています。

国民の心理と密接に
つながっているのです。

 
ものを売るために必要な言葉に関する
このミニ講座を受けないなんて、
本当にもったいないとしか
言いようがありません。

『ウィークリー・ワールド・ニュース』
の最新号(「人食い胎児、母親を
噛み破る」というヘッドライン付き)
を手に取るあなたを見て、
妻や夫が恥ずかしがったとして、
それがどうしたというのですか?

 
広告業がいい仕事だなどとは
これまで誰も言っていませんでした。

最終的に、人間の心に潜む、
暗く憂慮すべき闇に気付く
はめになることもあります。

 
おっと、言葉の持つ力について
話していましたね。
ゴシップ誌を探し回っていることを
認めている他のベテランライターたち:

ゲイリー・ハルバート
ジーン・シュワルツ
ゲイリー・ベンシベンガ
ジェフ・ポール
ダン・ケネディ
デイヴィッド・ドイッチュ
マイケル・フォーティン

など、まだまだたくさんいます。

それにもかかわらず・・・
新人ライターたちは懐疑的です。
まるで私たちが彼らをからかって、
冗談でも言っているかのような
扱いです。

「ははは、あなた方トップライターは
 皆同じことを言うんですね!
 もうゴシップ誌なんて冗談は
 やめてくださいよ!」

いいでしょう。
私の言うことは信じないでください。
その代わり、放送中の
人気テレビ番組を信じてください。

 
雑誌『ザ・ニューヨーカー』の
最新号(8/8-8/15) に
ケン・オーレッタによる
すばらしい記事があります。

その記事「The Dawn Patrol
(仮訳:早朝の偵察)」には、
朝のネットワーク番組、
『トゥデイ』 と
『グッド・モーニング・アメリカ』 の
競争について書かれています。

 
今回ここでその記事について、
詳しくは触れません。

内容を知りたければ、
バーチャルな生活を送る中で、
一度くらい本物の雑誌を
買いに行ってもいいでしょうけどね。

とにかく、
暴露された、ありのままの真実は、
経験豊かなマーケターにとっては
貴重なのです。

 
これらの番組の
視聴者の70%は女性です。
ちょうど、一般的な経済市場における
女性の割合と同じです。
それゆえ、成功するためには、
守らなければならない
「ルール」があります。

これらのルールは
単に作られたのではなく、
50年間に及ぶテストと、
この上なく細心の注意が払われて
実用化されているものです。

これらのモーニングショーは毎年
何億ドルもの広告収入を得ています。
すなわちネットワークの収入源と
なっているのです。

ですから、制作者側はエゴと
自分たちの「常識」を考慮に入れずに、
すべての決定を行ないます。

制作者たちはそれでうまくいくことが
分かっているのでそうしているのです。
視聴率を調べ、何もかも非常に細かい
ことまでテストを行なっています。

 
では、効果があるのは何でしょうか?

 
一つ目は、
私がずっと言っているように、
要は個性なのです。

気象予報士アル・ローカーの役割は、
実際天気とほとんど関係がありません。

彼はフレンドリーで、
人を圧倒するようなところが
まったくない男で、その日がどれほど
素敵な一日になるかについて、
女性たちに感じよく話します。
外が嵐であっても関係ありません。

 
二つ目は―それが、今回みなさんを
煩わせている理由ですが―、
前共同アンカーハリー・スミスの
言葉を引用します:

==================

視聴者の反応を分刻みで
モニタリングした結果が、
「ゴシップ誌の話題が数字を伸ばす」
ことを示しています。

==================

視聴者を引きつけるのは
難しい話題ではありません。

セレブの話題や、中傷、愚かな話、
社会的に許されない行動。
逃げ出した花嫁や、
行方不明の子供たち、
最近起こったブロンド女性の
殺人事件捜査、
マイケル・ジャクソンの裁判・・・

上院委員会の真剣な報告よりも、
UFO の着陸に近い話です。

そういう話題が
利益のポンプを動かすのです。
そして、それはまた男性中心の
市場でも有効です。
セレブが通りかかったり、
公の場で大失態を演じたりすると、
真面目な老年のCEOでさえ
興味を示します。

 
さて、
セミナー参加者のみなさんには
注意しましたが、
こんな話をしたからといって、

あなたが次回
オンライン投稿をする際に、
コウモリ少年や雪男について触れなさい
と言っているのではありません。

 
つまりどういうことかというと、
もう一度言いますが、
最高のヘッドラインというのは、
事実をもったいぶって記述した、
退屈なものではないということです。

最高のヘッドラインはむしろ、
見込み客の注意を引き、
脳を目覚めさせるモーニングコール
のようなものなのです。

 
マーケティングでは、
こんなことわざがあります:

最初に
相手が欲しがるものを売りなさい。
必要とするものは後でも売れます。

 
これはとても単純なことです。
見込み客がすでに好きだと
思っているものを勧める方が
ずっと簡単だということです。

あなたの商品が必要だと思われる理由を
見込み客に教えようとする方法では、
商談はうまくいきません。

 
しかし、一度彼らの欲しているものを
与えることができれば、見込み客は
あなたを信頼し始めるでしょう。

そうなれば、より複雑な関係に
もっていけるよう、見込み客に
働きかける段階に入ることができます。

つまり、見込み客にとって必要だと、
あなたがはっきり分かっている
商品を提供する関係を築くのです。

 
ヘッドラインも同じです。
ほんの一瞬で読者の注意を引くために、
何かを教えるような書き方は
しないでしょう。

その代わりに、
すでに開かれたドアを通って、
読者の意識に踏み込むのです。
そのドアは面白いことや
ゴシップ、刺激的なことに対して
常に開かれています。

あるいは、「なんだってぇ?」
と驚いて二度見するようなことにも
開かれています。

それが、
数字を伸ばす一番速い方法なのです。

ジョン・カールトン

 
PS
読者がつい二度見したくなるような
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